【アスパラ/aiko】 個人的にaiko史上一番かわいい曲

アスパラ/aiko

作詞:aiko

作曲:aiko

 

シングル『初恋』のカップリング曲である「アスパラ」
これが個人的にaikoの曲の中で一番好きです。(正直に言うと全曲知っているわけではない)

アップテンポな曲がそのテンションのまま
でも後半になるにつれ胸がきゅうっと切なくなる感じ

学生時代特有のあの感情、感覚、肌で感じる温度、ざわめき
その全てが一瞬でフラッシュバックするほどのノスタルジーさに心臓がぎゅいぎゅいします。

 

今思えばこの曲を始めて聞いたのが自分もドンピシャ学生時代だったのも好きな理由の一つかもしれない。

 

あの子の前を上手に通る癖覚えたのは
もうずいぶん前の事 長いなぁ
あなたの視線追うと必ずいるあの子の前を
通り過ぎてる事であたしに気付いて欲しくて

この歌い出しだけでその健気さにぎゅっとなる
派手にアピールするでもなく、でも自分という存在に気付いてほしい
その結果の行動があの子の前を上手に通り過ぎること
それも癖になるほどだからそれなりに長い期間を

もうなんて控えめで健気、好き
あの子はきっとすっごい可愛い子なんだろうな
サラサラロングストレートでよく笑う友達が多い子なんだろうな
そんな子が相手だから気後れするんだろうな

このAメロでここまで妄想が膨らむ

 

あの子を想う気持ち声になって

その先は言わないで聞きたくない

 

ここはもうほんと、

わかってんのわかってんのよ

あの子のことが好きってもうとっくに知ってるけど改めて本人の口から言われるのが辛いのよ、聞きたくないの

ほんの少しの可能性に縋りたいの

限りなくゼロって分かってるけど信じたくはないの

 

アイスは溶けてただまずいだけ
あたしの心もおいしくないわ

 

ここで、ああ夏なんだなって
アイスがあっという間に溶けてしまうほどの真夏なんだな

というのが分かります

 

学生時代の夏の、特に何か大きな事があったわけではないのに感情が揺さぶられるあの感じはなんなんですかねぇ

昔を思い出すとき頭に浮かぶのはいつも夏です

屋根のある渡り廊下の日陰と日の当たる地面とのコントラストとか、授業中の窓から見える風景とか、部活中の足元に出来る影とか

頭に浮かぶのが全部夏の光景なんですよね

 

あの子の笑い声と一つになって

走り去るこの廊下とても遠い

 

あなたに宛てた手紙を渡せないまま、遂に片思いだった彼とあの子の距離が近づいてしまった

恐れていたことが起きてしまった

きっといつかこの日が来るだろうと覚悟はしていたはず

でも実際この日が来てしまうと辛くて、辛すぎて、

1秒だって聞いていられなくなって走り去ってしまう

控えめな少女の恋が破れてしまった

 

喉が乾いてただ痛いだけ

 

夢中で走ってたんだろうなぁ

喉がひりつくあの痛みよりも今は心の方が痛いんだろうな

 

照りつける陽射しかわいくないわ

 

この!かわいくないわという表現が大好き

この時期の夏の容赦なく照り付ける陽射しはかわいくないとしか表現ができない

これは感覚の問題なので分からない人にはさっぱり分からないかもしれないし、私のようにめちゃくちゃハマる人もいる

この表現が本当に絶妙でこの曲を好きな大きな理由でもあります

また失恋した直後だから余計自分が惨めな気持ちになってかわいくないんだろうなぁ

 

泣きたかったのにあたしの顔は「認めるしかない」と笑った

 

んでもって、ここ

本当はもうとっくに分かってて、認めてて、最後の最後どうしても踏み切れなかったところをやっと一歩踏み出すことができた

悲しさや苦しさもあるけどどこかちょっとほっとしたんじゃないかなぁ、なんて

報われる可能性の少ない恋にやっと区切りが付けられたんじゃないかなぁ、なんて

勝手に想像してしまう

 

今年もまた思い出すなぁ あの空あの道あなた顔

 

ここでこの恋が過去の物だったとわかる

今の恋じゃないところが好きです

もうとっくに過去の恋の一つになっていて、

いつもなら思い出すことなんてないけど夏になると毎年思い出すあの苦い恋

しかも今年”も”ってことであれからもう何年も経ってる、けどそれでも今年も思い出したっていうところにエモさを感じる

それほど大切な恋だったんだなぁ

 

汗の止まらない1時の廊下

思わず目を閉じた夏の日

 

1時ってことはもしかしたらもう午後の授業は始まってる時間かもしれない

人のいない場所まで走ってきてそのまま教室に戻れず立ち尽くしたまま

昼休みのざわめきもなくなって授業開始のチャイムが鳴るなかで

 

この、思わず目を閉じた、っというところが凄く好きで

この、なんと表現したらいいか、この感情

ほんともうブログやっといてあれですけど、エモいとしか表現できない

エモいって言葉最初に作ってくれた人に感謝するしかないエモさ

 

思わず目を閉じるのよ、目を開けていられないの

色んな感情や音が耳に入って、目を開けていられないんですよ

 

この歌詞を見る度に頭の中で夏の青空と目を閉じて少し顔を上げて立ち尽くす女の子の姿が浮かびます

場所は一階の校舎と校舎を繋ぐ屋根付きの渡り廊下、みたいな感じです

完全にイメージだし私が通ってた高校にこんな廊下なかったのになぜかそのイメージがこの曲を始めて聴いたときからある

 

目に痛いほど真っ青な、雲一つない青空と遠くで聞こえるセミの微かな声

カンカン照りの外と屋根付きの廊下の中で逆光で少し暗い女の子

授業中だから静かで、誰もいなくて

汗が流れて伝って、止まらなくてまるで泣いてるみたいで

そんな中少し笑いながら目の閉じる女の子姿

 

学生時代特有のほろ苦いこの恋の曲がaikoの中では一番好きです

またタイトルが「アスパラ」ってのもセンス!って感じ

ここで下手に「あの日の夏」とかそんなべったべたなタイトルだったらここまで好きじゃなかったかもしれない

 

私が歌詞に注目するきっかけとなった曲です。

これからもこんな感じで好き勝手妄想しながら書いていくつもりですので宜しければまた見てください。